提唱されたのが1981年ですから、最近では一般にあまり耳にしなくなりましたが、男性に高い理想を追い求めつづける「依存的願望」や、その願望を持つ女性のことを、シンデレラコンプレックスと呼びます。つまり、恋はしたいのに、なかなか理想の彼が見つからないと考えている女性のことだといえます。
シンデレラコンプレックスは、米国の作家コレット・ダウリングにより提唱された概念だそうですが、実は、現在においてもこのような潜在的願望を持つ女性は少なくありません。
「理想の男性を追い求めるって悪いこと?」
いえいえ。決してそんなことはないんですが、この思いが強すぎると、せっかくの出逢いをも遠ざけてしまう可能性もあるんですね。
ということで今回は「出逢いを遠ざけるシンデレラコンプレックス」というお話をしてみることにしましょう。
■シンデレラコンプレックスが出逢いを遠ざけている理由
「白馬に乗った素敵な王子様が、私をさらいに来てくれないかな」
女性であれば、誰しもそんな願望を持ったことはあるはずです。ですから、この願望自体が悪いということはありません。でも、あなたは現実社会に生きています。そしてこの中で、あなたは幸せを見出す必要がありますよね。
理想を追いすぎていると、案外男性の本質的な部分を見抜くことができなくなることがあります。
本当はあなたにとって素敵な王子様になりうる相手なのにもかかわらず、理想像との乖離が気になりすぎて、その男性の素敵な部分を見抜くことができなくなってしまう場合があるわけです。
また逆に、見掛け倒しの理想的な男にのめり込むなんてリスクもありますよね。
パッと見た段階で、その男がイケメン長身だからと、それを自分の理想であると誤解してしまうことも多々あります。ところが、恋愛関係を続けたり、後に結婚に発展させるためには、見かけよりも、より本質的な部分に注目する必要があるはずです。
そしてなりより、相手の男性が、あなたを大切に思い、家族をしっかりと支えていくことができる社会性を持っている男性である必要もありますよね。
理想を追い求めること自体悪いことではありませんが、非現実的な理想が、現実的な判断を曲げてしまっているとしたら、それはちょっともったいないことにもなるうるわけです。
■王子様はあなたを探しているかも
シンデレラコンプレックスの弊害はまだあります。
それは「白馬に乗った素敵な王子様が、ある日突然現れて・・・」といった部分です。
ある日突然現れてくれれば、それはとっても素敵なことなんですが、これって、ご自分の幸福を、単に運に委ねてしまっていることのもなりますよね。
「運が良ければ幸せになれる」というのは、素敵な人生を過ごすうえでちょっともったいないような気もします。なぜなら、仮に運が悪ければ、あなたは幸せになれないことになってしまうからです。
また、自室に閉じこもっていたり、多くのコミュニティとの接点を持たずして、素敵な王子様の出現を考えているかもしれません。
実はあなたにとっての素敵な王子様は、現実社会にもしっかりと存在している可能性が高いと言えます。
彼はあなたを日々探しているかもしれません。でも、あなたがコミュニティから離れた孤立した部分でそれを願っても、彼はあなたを見つけ出すことができないことになります。
彼はあなたを探し疲れ、そしてたまたま出逢うことになった別の女性と、恋愛をしたり結婚をしたりしてしまうことも考えられます。これってちょっともったいないですよね。つまり、運命の人を失う機会損失でもあるわけです。
このため、あなたは王子様の目の届くところに見を置く必要があります。実際には、多くのコミュニティに進んで出ていく必要があり、男女限らずより多くの人々との交流を大切にする必要があるわけです。
■王子様はやっとあなたを見つけ出すわけです
あなたがそんな日々に努めてしばらくの後、それは突然やってくるかもしれません。
「やっと見つけた。こんな所にいらしたんですね。さあ、私の後ろに」
見上げると、白馬に乗った素敵な王子様が、スッと手を差し出しています。
あなたはその手を掴みます。彼は軽々とあなたを白馬へと引き上げます。
よかったですね。あなたのちょっとした努力の結果、彼はあなたを見つけ出すことに成功したわけですから。
おめでとう。末永くお幸せにね。