「彼氏がなかなかできないんだよね」
と、彼女は頬づえをついては、小さくため息をつきます。そんな彼女は十分に魅力的であり、周囲の男が放おっておくはずはないとボクはそう考えます。つまり、ちょっとした矛盾をどこかに感じるわけです。
「いろいろとアプローチされているのに、すべて断っていたりしない?」
「全然。誰も寄ってこないよ」
「君ほどの魅力があれば、黙っていても男が引き寄せられるはずなんだけど」
「そういってくれるのは、ナユタだけだよ。やっぱり性格の問題かなあ」
この展開、以前にも経験したような記憶があります。彼氏ができないと悩む女性の多くは、それぞれに魅力を持った女性が多いものです。
本来であれば、男などいくらでも引き寄せることができる魅力を持っているにもかかわらず、それが叶わない場合、必ずどこかにその原因が潜んでいるはずです。ということで、まずは彼女のどこに原因があるのかを、探り出すことにしました。
■まずは自己評価の確認から
「ところで君は、自分自身をどんな女性だと思う?」
「え?私自身?」
「そう。特に男から見た場合、どのような女性に見えていると思う?」
「うーん。ガサツで、周りの空気を読めないし」
「ずいぶんネガティブな評価だね。他には?」
「どちらかというと男っぽい感じに見えているんじゃないかな」
実はこれらの質問を彼女に投げかけたのには理由があります。どのような自己評価をしているかを見ることで、彼女が自分の魅力に気づいているか否かをある程度見切ることができるからです。
また、彼女に対する評価については、既に理解しています。というのも、彼女の周囲の男性陣と飲んだ際に、彼女のことについて話題にのぼっていたからです。
興味深いのは、彼らは彼女についてガサツで空気を読まないといった評価は皆無でした。また、男っぽいという印象もまるで出なかったという点です。むしろ、魅力的な女性であるとの印象が、男性に共通する評価だったのです。
■自己評価と他人の評価にはギャップがあるもの
このように自分の評価と第三者の評価には、おおよそギャップがあるものです。
「君は、とても魅力的な女性だよ」
「ナユタはいつも優しいから」
「そうじゃなくて、これは周囲の男たちの君に対する評価だよ」
「本当に?」
「うん。だらから君は今のままでいいんだ。変に気を使うことはないよ」
「でもじゃあ、なぜ彼氏ができないのかな」
「自分をネガティブに評価してしまうと、人との付き合いも、無意識のうちに消極的になることはあるよ」
「どういうこと?」
「つまり、自分を閉ざしてしまうわけだけど、そうなると相手もなかなか君の前で心を開けないんだね」
「なるほどね」
「君は十分に魅力的なんだから、変に意識することなく周囲の人と接するといいかもね」
■心を開き好感を持って相手と接する
彼女の場合、自己評価が低いことから、人前で気を使い、本来の自分を出すことができなかったのかもしれません。
コミュニケーションの和を広げることができる人は、むしろ人とのお付き合いの中で変に自分を偽らないんですね。すると、相手も心の扉を開いてくれるので、仲良くなりやすい環境が自然にできるものです。
あれこれと考えることなく、自分をオープンに、そして相手に好感をもつことを心がけて接することができれば、自ずと周囲との関係を良好な状態とすることが可能となるかもしれません。
ちなみにこの彼女からは、それから数ヶ月後に「彼氏できた!」との報告を受けています。
まあ、彼女の場合それだけの魅力は十分にあったわけですが、あなたにも同様に、ご自身が気づかない魅力は多くお持ちであるはずです。
自信を持って自分の心を開いて人と接することができれば、そして相手に好感を持つことを心がければ、コミュニケーションは次第に広がり、きっと素敵な彼氏ができるはずです。
あなたは十分に魅力的な女性だからです。
頑張ってみてね。